節税は経営者にとって関心がありますが、会社のお金がそのために流出していきます。節税は節税初年度に課税を繰り延べるだけで、いずれ本来支払うべき税金はしっかり来ます。初年度の税金の金利が浮くだけです。金利も低金利で大したことはありません。なんでも程々です。
それよりもライバル同業者で利益の5倍や10倍利益を出している企業もあり、そのようなライバル会社からすれば利益の5分の1、10分の1しか出でいない小さな会社が節税を実行する事態、おこがましいことこの上ないです。
先日、京セラの稲森会長が亡くなりましたが、稲盛会長は内部留保の目標は「売り上げの3年分の現金」とおっしゃっていました。この3年分はすぐ無理としても「売り上げの半年分の現金」が当面の目標と思われます。これから売り上げの半年分の現金を用意するには5年から7.8年はかかります。しかし、現金を持っていれば会社が窮する場合や他社に先駆けて先行投資する場合、大いに役立ちます。しかし、この現金の内部留保がないと金融機関のサジ加減で存亡が決まったり、ライバルとの差を開けることはできません。